登場人物の関係に着目して読み,人物の生き方について話し合おう『海の命』~研究発表会の次時~

公開日: 2017年2月20日月曜日

2月10日(金)の研究発表会へのご参加ありがとうございました。

たくさんの先生方から、授業へのご意見をいただくことができ、これから自分が改善していくべき課題を明らかにすることができました。ありがとうございました。

研究会終了時にお伝えしてありました通り、公開授業の次時と3つの作品をつなげて読んだ授業の記録を,概略のみですが,簡単に載せさせていただきます。
お時間ありましたら、ぜひご覧ください。


<公開授業次時>

前時に書いた児童の国語日記に「太一の頭に浮かんだのは,おとうだけじゃなくて,おとう,与吉じいさ,母たちの気持ちなどを考えたんだと思う」というものがありました。
この意見を全体に出すことで、太一の「泣きそう」から「ほほえみ」に変わった瞬間に浮かんだ人物の顔についての読みを,広げることができると考え発表してもらった。

T ○○さん,前の授業で書いた国語日記を発表してください。
C おとうとか与吉じいさだけじゃなくて,おとうも与吉じいさも母親の気持ちも考えたと思います。
T ○○さんが言ったことの中で,新しいことはあるかな? 
C 母
T ○○さんは母も入ってるんじゃないかって言ってるの。そこから今日は話し合いたいと思います。

この後,「母じゃないか」「与吉じいさじゃないか」「おとうと与吉じいさの二人じゃないか」などの意見が出されました。ここでの話し合いでは,前時の終わりの読みを十分に広げることと,単元のもう一つ課題であった「なぜ題名が『海の命』なのか」に話を進めたかったので,題名に関する意見が出てくるのを待ちました。すると,ある子が次のように発言し, 
その後数人発表したところで,私が切り返しの発問を行い,題名読みにつなげていきました。

C ぼくはおとうと与吉じいさと母が出てきたと思うんですけど,題名は「海の命」っていって,この「海の命っていうのは最後にあったクエじゃないですか,だから一番大きい出来事のクエにであったってことは,今まで関わってきたお母さんとかおとうとか与吉じいさとか,その他いっぱいいると覆うんだけど,そういう人たちの顔が全員浮かんできて,その人の教えから取らない方がいいのかなって思ったと思う。
C (数人発表)
T なるほどね。あの少し話を戻すんだけど,○○君が言ったでしょ?この3人が出てきたって。それは「海の命」にかかわった人たちだから出てきたんだって言ったんだけど,単元の最初にもう一つ大きな課題を作ったでしょ?何だった?
C 「なぜ題名が海の命なのか?」
T そう,それがあったよね。ねぇ,みんな,この「海の命」って何なの?
C 瀬の主。  
T ということは,愛さんが言った通り,題名が「瀬の主」でもいいわけだ。
C いや,違う。 
C 瀬の主は瀬の主だけど…  
T このことについて,グループで話し合ってみよう。

子どもたちから,『海の命』とは
○ 海のバランス
○ 海の生き物だけではなくて,太一のような漁師の存在
○ 海の魚とか生き物だけじゃなくて,太一とか与吉じいさとかおとうとか,海のありがたみがわかっている漁師
○ 海全体が「海の命」

などが出されました。
クライマックスの五場面だけでなく,物語全体から根拠をもってきて,自分の読みを語り合う話し合いを進めることができました。

次時には,「海の命」の太一の生き方と「ごんぎつね」の兵十や「大造じいさんとガン」の大造じいさんの生き方と比較・関連づけながら考える授業を行いました。
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